白き花
□4話 怪我と音
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更衣室に行き、動きやすいジャージに着替え、コートに戻る
すると青峰がバッシュの紐を縛り始めていた
「あれ、もう出番?」
「あぁ、先輩たちが終わったからな、次は俺たちだ」
青峰が嬉しそうに私に言った
『相変わらずバスケ好きだねぇ』と言うと『おう』と勢いよく返ってきた
いってらっしゃいと口にしようとした時
ギッ
「…!!!」
歪な音が耳に響いた
きっとこれは私以外に聞こえてはいない
いつものことだ
音を理解した時にはもう、青峰は目の前にいなく、緑間、赤司、紫原とともにコートに向かっていた
「…………」
目を細め、その四人の後を付いてくように早歩きで歩いていく
周りの二三年は不思議な顔をする
当たり前だ、マネがコートに立っているんだ
スッと青峰の足元に自分の足を入れた
「のわっ!?」
ドンッ!!
当然彼は引っかかる
「いってぇーーッ……何すんだよ!咲!!」
「お前が、何やってんだ。アホ」
「あ!?」
周りも彼女が可笑しい行動をしているようにしか見えなかった
今から試合を始めようとしていた三人は驚く