Loneliness
□一. ハンター試験開始
1ページ/6ページ
(あの、爺様に願ってみようかしら、それだけの働きはしてるはず.....)
そんな戯言を考えていると、目的の場へと到着した
『はぁ、全くめんどくさい、ハンター試験なんて』
また一つのエレベーター音がその場に響く
中に入れば、寂れた雰囲気の地下通路らしい
(あーらら、皆殺気丸出しね)
入ると同時に感じた異様な感じ、と肌にピリピリと伝わる受験者達の苛立ち
そんな殺気に、一つ笑みをこぼし真っ直ぐ進む彼女
「はい、どうぞ.....って.....あ.....!!」
54と書かれたプレートを受け取ろうとした時、その人物と目が合い、どちらとも声を上げた
『ビーンズさん......!』
「ニアさん!」
お互いがお互いの名を呼び合った時に、両者は微笑んだ
この人は、私のことをかなり.....いや凄く自分の仕事に使い、何かと人を呼び出す″あの爺様″の秘書様、真面目で働き屋で、かなりいい人
「ついに、ハンターの資格を?」
『えぇ、仕事で使うことが多くてね、ずっと避けてたんだけど、いつか取らなきゃと思ってたし.....というわけで』
「頑張ってくださいね、ニアさん」
笑顔で送り出してくれるビーンズ
『はい、ありがとうございます』
礼を言って、奥へと進む