海の巫女
□4.喜びの再会
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「おのれ!下々民の分際でよくも息子に手を!!」
「て、天竜人を怒らせた....」
「「「「逃げろぉぉぉ!!」」」」
会場は大パニックになり、人が波のように会場内を出て行く
「ゴムゴムのぉーー!!」
「竜巻!!」
「サンダーボルト!!」
各地で麦わら海賊団のメンバーがそれぞれの戦いを始める
その様子を見てヴィラは
(ルフィの仲間たち…)
15年ぶりに実際目にするルフィは、彼の冒険で得た仲間を連れていた
15年前の山賊に臆していた子供の彼は、どこを探してもいない
『いつか、この一味にも負けない仲間を集めて…絶対なってやる!海賊王に!!』
そんな彼の姿を見て、遠い日に聞いたルフィの声が今鮮明に聞こえてくるようだ
(ねぇ…シャンクス、ルフィはちゃんと成長している、すごく強くなっているよ)
ルフィの言葉を共に聞いた、‟その人”に向けて届くように心から願うヴィラ
「急がないと!軍艦と大将が来ちゃう!!」
「海軍ならもう来てるぞ、麦わら屋」
「....?」
口を開くローに、首を傾げるルフィ
「何だお前、何だそのクマ」
「この島には、本部の駐屯所があるからな、誰を捕まえたかったかは知らねェが、天竜人を殴り飛ばされるなんてことは予想してなかっただろうよ」
「........」
ローの隣にいるヴィラは帽子によって顔が見えないためルフィは気づかない様子だ
だが、彼女の髪の色や姿を見て直感的に目を細めるルフィ
だが、そんな時事態は起きた
カチャ
皆が油断している隙に、残った一人の天竜人が水槽の中のケイミーへと銃を向けたのだ
「!!」
銃に手をかけたその時....
天竜人の髪がなびき、銃を地面に落とす
そして、瞳は閉じられ倒れた
「........?」
謎に包まれる室内だが、ヴィラは信じられないような表情でつぶやく
「覇王色の....覇気?」