海の巫女

□8.犯人探し
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「うん、それで?」


ヴィラは街に出かけていた。
もちろんローの承諾無しに。彼女と会話しているのはこの街の海兵。




「なるほど、大体わかっわ。ありがとう。」

「い、いえ、ヴィラさんのためなら!」




目当ての内容は拝聴することができたのか、ヴィラは満足げにその場を後にする。
把握した話を彼女は小さなメモ帳に書き込みながら街中を歩いていく。

その時


トンッ

「いたっ…」

後頭部が軽く痛打した。



振り返れば



「てめぇ…何してやがる」

「あ、船長さん…」


そこには顔を歪めた明らかに不機嫌な姿のローがいた、手には彼の愛刀_鬼哭(きこく)

現在、治療してから一カ月経過しており、船で寝起きする間にこの船長が朝に弱いことを知るにはそれほど時間を有さなかった。弱いというより朝起きるのがとてつもなく遅いと言った方が正しいだろうか、そのことを利用して毎朝早朝に街に繰り出していたヴィラなのだが、ついにたった今バレたらしい。





「こんにちは」


「他に言うことはねぇのか」


「……ごめんなさい」









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