赤と白の戦慄

□2.今日からの生活
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雨は降り続ける

少年__槙島 聖護は紅い髪の毛を揺らせた彼女の背中をただ追いかけるだけだった



しばらく歩けば、先ほどよりも更に人がいない場へとたどり着く






「ここが…これからの君の家だよ」





彼女は白い植物に囲まれている家を指差し、そう言った




「行こうか」



差し出す彼女の手を握り、少年は胸の高鳴りを感じていた







♀♂








「濡れてしまったね」




彼女は洗面所らしきところから柔らかなタオルを手に取り、少年の湿る髪を優しくふく







「……」


「緊張しているの?ここはもう君の家だ。好きなことをするといいよ」


「紅…さん」


「紅でいいよ。あぁ、それと君は私の弟という設定だよ。万が一誰かがここを訪ねてきたらそう接してね」





たった今、他人の子供を誘拐してきたというのに、随分な落ち着きを見せる彼女は話を聖護に聞かせる



少年は素直にそれを受け入れるように黙って聴いていた。



髪を吹き終えると、これから自分の家となるこのリビングらしき一室を見回した



白と黒で統一された部屋


殺風景でいて清潔感があふれていた




少年が気になったのは、一つたりとも生活用のドローンが配備されていないこと









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