白き花


□4話 怪我と音
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(あーっ、遅れたァ)



体育館へ続く渡り廊下を駆ける

部活開始30分遅れだ

日直の仕事が長引いてしまった
本来二人でやるはずが今日もう一人が休んでしまい、その上仕事が通常より多くなり時間がかかった




「ヤバイ…」





入り口に近づくとボールをつく音
バッシュの擦れる音などが聞こえてくる





ガラッ




「遅れてすみまっ……」




きっと音にまみれる部活の中には、自分の声なんて聞こえないと思ったが一応謝罪をしながら中へと入る





予想通り練習が始まっていた







「あれ、白ちん遅かったね〜」



練習試合をしていた、試合を見ながら移動していたら大きな影がかかった

最近変わったその変な呼び方と、女子で高い方の身長である私を裕に超える高身長…すぐに分かる





「うん、日直でね。紫原君」



彼は、コートの周りに立っていた
どうやら試合に出ていないらしい

周りを見渡すと他の一年も全員コート外にいた






「?…なんでみんな出てないの」



「あー、一年は試合見物して学習だとさ」




すると紫原の隣でダルそうに座り、試合を見物している青峰が答えた





「ふーん、そう」





まぁ、コートが今足りないんだろう
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