海の巫女

□3.ヒューマンショップにて
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「さーて!今回の目玉商品は....



人魚ーーーーー!!!」




「「「「「ワァァーッ!!」」」」







先程の数倍とは思える熱気に包まれる会場

ヴィラはその人魚に同情を示しながらも、珍しさから驚いた様子で見つめている






「それでは、始めましょう!!まずは....」



「五億!!」






オークショニアの言葉を遮り、会場に響いた声はその場を一気に沈黙させた






「........」



「五億ベリーで、買うぇ」



破格の金額を口にした、天竜人であった


会場は、言葉を失う



落札音は当事者にとって、絶望の音のようにきこえるのだろうか、などと考えながらヴィラは瞼を閉じる





「では、本日の目玉商品.人魚のケイミーは五億ベリーで、世界貴族チャルロス聖に...」



ガベルが振り上げられる



「らくさぁ....」







ドーーーーーーーーーンッ!!





「「「「「!!!!?」」」」」




大きな音が会場に突如響く


その衝撃によってその場にいた客の一部が吹き飛ばされた


何かがドアを破壊し、会場に突っ込んできたのだ






「!?」



一気に後ろへと視線が集まる



「てめぇ!!もっと上手く着陸しろよ!!」





崩れ落ちる瓦礫から出て来たのは、麦わら帽子を被った青年





「これはトビウオだぞ!!あんたが突っ込めって言ったんだろうがっ!」







それと、その乗り物の持ち主であろう男






「どこだ?ここ」







腹巻きをし、腰に三本の剣をさしている男




(この声…)



聞いた声の中に一つ


_懐かしい__


そう思った彼女は、まさかと思い後ろを向く




「!! 」





相変わらずの麦わら帽子






「ルフィ…」




そんな彼女の様子にローは、少し目を見開かせる






「なんだー!?あいつらはっ!」





もちろんのことオークション会場内は騒がしくなる





「あーー!!ケイミー!!探したぞ!!」





そんなこともお構いなしに、ルフィは、一目散にステージ上へと走り出した














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