海の巫女
□二章 1.シャボンディ諸島上陸
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「ルフィに会えたら何年ぶりだろうか」
ルフィに会えて『お前なんかしらねェ』とか言われたら立ち直れない…でもあの馬鹿のことだからあり得る。などど考えながら街を歩いていくヴィラ
(いくら、10年以上前でも、仲間になれって言ってくれたくらいだから、忘れてるわけないよね)
ルフィのことをローに話しておけばよかったのかと疑問を持ちながら行動していると
バンッ!!!
思考を一気に吹っ飛ばせる激音が鳴り響いた
親友だった存在がいつも隣で鳴らしていた音聞き間違えるはずもない、“銃撃音だ”
海軍本部の近くに位置するこの島、そんな中で簡単に騒ぎを起こす物はそれほどいない。つまり、この銃撃音は……
ヴィラは走る。
予感が当たらぬようにと願いながら
大通りに差し掛かった時にあった光景はやはり想像通りのもので
“天竜人”
血を流し倒れる人もの
泣き叫ぶ女一人
一目でわかる、何があったのか
大通りの向こう側に倒れている剣士もいるが、彼の流しているものは本物の血液ではない。医者なら分かるが当の本人_天竜人は上手く騙されているらしい
(あまり、力を見せたくはないけれど)
見ればルーキーたちも数人見える。人目が多い気もするが、ヴィラは女の泣く声を聞くに耐えていられなかった
フサッ
ため息一つつくと、ヴィラは大通りのど真ん中へと足を踏み出していた