Novel
□運命の彼方 4
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昨夜の新たな犠牲者
その隣には黒い巻物
「これで、犠牲者は9人.......内8人は中忍、1人は上忍だ」
忍界大戦で多くの死者を出した木ノ葉の里
唯でさえ減ってしまったというのに、それをまた減らされてしまった
「.......」
火影室にいるのは、第7班のメンバーとアヤミ
「こんなに死んでんのに、俺たちは何にも出来ねえ......俺ってば...俺ってば.....!!」
「ナルト......」
ナルトは、里の仲間が殺されるのが我慢ならない様子
それをアヤミは表情のない顔で見つめていた
正直、ナルトのことがわからない
何故、あんなに感情的になれるのかが分からない
死んだのは家族でもないし
きっと名前も知らないような忍なのに
まるで自分のことのように悲しみ、怒るナルトの考えが全くアヤミには理解できなかった
「巻物の意味は?」
サスケは巻物のことを知っているらしかった
「何だってばよ?それ」
「これだ」
綱手が取り出した黒い巻物
それに書かれた言葉をナルトが読み上げる
「我....神..なり....なんじゃこりゃ?!」
正気とは思えない文章
神など想像上の存在であって、その全貌など我々が知るはずもない
「殺したやつが置いたと見て間違いないだろう.....そして、殺された奴らの傷は首を裂かれただけと一致している.....同一犯だろうな」
綱手は机に肘をつき、分析した結果を話す
「さっき医療班から連絡があったんだが、死体にはこれといった点はなかったそうだ」
一同ため息
検死で何も出なかったとなると、もう他に手がかりは残されていない
巻物の言葉の意味も全くもって不明
筆跡も指紋も何一つ.......