Novel
□運命の彼方 5
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「アタシ等は大丈夫だよ.....後は全部任せるから、お前のタイミングで始めな....」
アヤミの肩をぽんと叩くと、皆の元に歩いていった綱手
集まった忍たちは真剣な表情
最後に、ナルトが深く頷いてくれた
ふぅ.....
大きく息を吸い込み、そのまま吐き出す
そもそも、何故あたしはこの術を使うのだろう
別に木ノ葉なんてどうでもよかった
自分以外の人間が死んだって知ったことではないし、恐怖も感じない
普段なら絶対ならこんなことしないのに
ナルトたちに出会って緊張が解れたのか
それとも平和ぼけか
まあいい
どうせあたしは唯の駒
これがあたしの運命......
右手を前に出すと、そこに薄桃色の結晶で作られた短刀が出来た
血継限界の1つ.....
"晶遁"
「晶遁まで扱えるのか....」
カカシたちも見えたのか、すぐそれに反応した
薄桃色の刃
その美しい輝きを放つ短刀で切られたのは
彼女の右掌
滴り落ちる血液
赤い
赤い
紅
その紅を呆然と眺めていたアヤミが、その右手で地面に何かを書き出した
独特の模様と陣
アヤミを中心に円形に書かれたそれは
術を発動させるための魔法陣
スラスラと彼女の血で書かれるそれ
皆は見守ることしかできない