リクエスト小説

□被験者S
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そこに跪いて。
そう言われて訳も分からぬまま、玄関で靴を脱いでから跪いた。

彼は、藤堂 正國(とうどう まさくに)は、その界隈ではとても有名なBL漫画家だ。
彼を担当する編集者が突然やめることとなり、急遽まだ新参の自分がつくことになったのだ。

「最近ネタに困っててね、悪いんだけど被写体になってくれない?」

「写真を、撮るんですか?」

「うん、モデルの体勢のままも疲れるでしょ?」

首を傾げてこちらに問う藤堂先生は男性に云うのもおかしいが艶めかしくて。
気付けば俺はそれに首を振っていた。

「いえ…! 何でも協力しますので気軽に仰って下さい!」







あんな事言わなければ良かった。




「んフ、ぁあっあっあぁ、ひィ、んん…!」

「はい、足閉じないで。そんなに力んでるとどんどんバイブが中に入っちゃうよ」

「そん、な…ンやぁ、いわれ、ても…ぉ!」


何でも協力します、と言った途端に俺はベッドに寝転んでいた。え? と疑問に思う隙すら与えられずに腕をネクタイで締め上げられて素早く服を脱がされた。

そうして今、排泄の為の出口にバイブが入れられているのだ。ブブブ、と中で振動する玩具に口からの喘ぎが止まらない。
何で、こんな事になっているんだ。

「うーん、中でぐねぐね動いてるの分かる? ノンケでもちゃんと分かって感じるのかな」

「ひ、なに。強、クしな、あっあぁあっ、」

「ちょっとバイブ動かすね。すごい振動してるな。奥に入れてみるけどいいかな?」

「あっあっ、だ、ぇえ…! ひ、あンっあっあぁあああっ…! んん、んっあっあっ! あっ、そこ、だめらめ…! あ゚……!」

「あ、ここが前立腺か。ありがとう」

お礼言ってないで止めろ、バカ漫画家!
とも言えずに悶え喘いでいるとボトっと音がしてバイブが落ちた。

「…へ?」

「……うーん、ちょっと挿れてみるね」

「え、へ、ちょっ……まっあああぁぁあッ!!」

待ってって今言った!!
っていうか藤堂先生、デカい!

そうして先生は馴染むのを待たずにぐっぐっと腰を動かす。その動きに合わせて俺も喘ぐ。これじゃあまるで…セッ……!

「せん、あっ、せい…! も、んん、いいで、しょ…! まんが、んんぁ、あっのネ、タ…あっあ、を…!」

「あー・・・、そういやそれを口実にしてたんだっけ」

この人今ハッキリ口実って言った!
段々話が読めてきたけど、ちゃんと頭が働かない…!

「ひ、ぁっ、そこ、…ん、あてな、ん…いで…ぁんああっあっ!」

「ここ、気持ちいいだろ? そんなに締め付けないで、イってしまいそうだよ」

「ひィあッ! だめ、だめッ、イっ…! あっあっあっあ、あっぁぁあ、イク…! せん、せ…! イっあぁぁあ……!」

ビュク、と精液を吐き出した俺はベッドに沈み込んだ。と同時に中に広がる熱。
え、これ…もしかして…中だ……

「なるほど、これがセックスなんだね。
気持ち良かったよ、ありがとう。曽祢(そね)君」

「ぁ、……なまえ、」

「うん。写真も事前に見せてもらったんだ。…えっと、順番が逆になっちゃうんだけど…好きになっちゃったので付き合って下さい」



あの、とりあえず…。
俺の中で元気になりつつあるそのデカいの、抜いてもらってからでいいですかね……?







End
 

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