短編U

□天然記念、物……?
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突然だが、俺の恋人は天然だ。
むしろもう天然記念物だ。
意味が違う? 知らん


「まーるかいてちょん!」


なんて歌いながら絵を描いている姿は可愛い。
天使かってほど可愛い。
でもな?





「それ、俺のレポートじゃないか?」
「ふぇ?」


コテンと首を傾げた恋人は俺を見て紙を見てまた俺を見て更に首を傾げて、また紙を見た。






「なぬぅーーーー???!!!」





やってしまった、って顔をして目を涙を浮かべて必死でごめんなさいしてくる恋人は可愛くて仕方ない。許したい、許したいが、待てよ俺。




「1週間お触り禁止」
「にゃっ?!」
「当たり前だろう? これ、大事なレポートなんだから。また教授に新しいの貰わなきゃなぁ」
「にゅーん……」



しょんぼりしてる、可愛い……じゃなくて!



「ごめんなさいです」
「分かったからさり気なく触ろうとしない」
「うぅ……」



更にしょんぼりと……って違う違う!



「とにかく! もう俺のレポートでお絵描きしない! 約束は?」
「ゆびきりすりゅ……」
「ん、」



……もう可愛いから許そうか。




End

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