過去拍手文

□過去拍手文3
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で、俺の手元には白い小さな箱。
可愛げも味気も一つもない小さな小さな箱。




「何で買った」



ホントに聞きたい。
スーパーのチョココーナーに引き寄せられた俺を殴りたい。




「それ俺に?」

「ふわぁっ?!」




「ほかの社員はもう帰ったのに皆本くんだけ手元見ながらため息ばかりついてるから、どうしたのかなとかと思ったんだ」








社長はそこまで言うとニヤリと笑って




「それ俺にくれるの?」










めんどくさいなぁ。

ほかの社員が帰ってたとか知らねぇわ。
ハァ……ホントにめんどくさい。



「ホワイトデーは三倍返しとか言ったの誰ですか」

「俺っ」




何が「俺っ」だよ。





「あげますよ、はいどうぞ」



そっけなく小さな箱を社長に渡し、帰り支度を始めた。


「ふーん、じゃあ残りは明日ねー」



残り………?

足りないと?
少ない給料で買ったものを足りないと?

あー、はいはい。

ん、待てよ。



「残りって何をすればいいんですか」


「いつもより激しいのを下さい」






は?










いつもより激しいのを下さい………?



あ、いや…無理ですよ?


意味を理解した俺は社長を睨みつけてオフィスを後にした。





つぎの日



最後までヤラれたのは現実だと信じたくなかった俺であった。



End
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