短編
□無機物に嫉妬
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山郷 皐汰は俺の恋人である。
そして
「類ちゃん! 携帯より僕見てよ! やだ! こっち見てってばぁ!!」
信じられないほどの嫉妬者です...
「いや、友達からのメール返してただけじゃん」
「それでもヤダ! もう類ちゃんは僕のなの!」
「はいはい、分かったから落ち着け」
「類ちゃんのぶゎーか!!」
俺は携帯を仕舞って拗ねてしまった皐汰を見る。
「ほら、もう何も弄ってないからっ! 一緒にマンガ読も」
「嫌だー! 漫画もダメー! だってすぐ熱中して僕のことなんか見なくなるんだもん! 類ちゃんはこっちー!」
そう言って俺の両頬を掴んで自分の方に向かせる皐汰
「分かったよ...もう」
これが俺のヤキモチ妬きで小学生みたいな可愛い可愛い恋人である。
End