短編

□ラッキーDAY
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「ん?」



あ、どうも皆さんお早うございます。
疑問符をつけて起きました、金谷 岳(かなや たける)と言います。

僕は近くの高校に通うごく平凡な学生なのですが今日はとても運が良いようです。



僕は低血圧なので朝に弱くて起きるとどうも不機嫌なんですが今日という日はスッと起きることができました。

何度も顔を叩いてキョロキョロと周りを見渡します。
変わったことはありません。


仕方ない。
僕は立ち上がりリビングへ向かいます。

リビングには妹と母がいます。
父はもう仕事に行ってしまったようです。


「あっれー? お兄ちゃん、今日は早起きじゃん。めっずらしー!」



案の定妹が絡んできました。
女とはいえ、どうしたらこんなに高い声が出るのかとても不思議です。



「岳、朝ごはん出来てるから食べちゃいなさい」


「はい、あの母さん……」


「今日はカッター使うんでしょ? そこの机に置いておいたから持っていきなさい」


本当に珍しいこともあるんですね。

母に頼み事をすると絶対と言っていいほどやってくれない。
面倒くさがりなのでお弁当すら三日坊主なのです。


「今日は羽山くん来ないのー?」


少し頭の弱い妹が僕の腕に絡みついて言った。


羽山(はやま) ここあ。

幼馴染みで僕の彼氏。
顔は…男前だと思います。
女の子にもモテると思います…。




毎朝隣から僕を迎えに来るのですが…今日は僕が迎えに行きますか。
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