短編

□取れかけたボタン
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俺の名前は新神 白楽(にいがみ はくら)
ここら近所じゃ有名な組の副組長だ。

有名つっても所構わず喧嘩をふっかけたりしないし組の皆の仲も良好。
そこまで恨みも買ったりしないし売りもしない。
仲間に危害が加わる可能性のある喧嘩や事件しか手を出さない。

まぁでも下っ端とかが我慢できなくてふっかけちまった喧嘩は上層部が片付けるし、あまりに見てられない他様の喧嘩はバレないように潜入までして解決してたりする。



他の組には便利屋とまで呼ばれている俺達の組の名は『理峰組(りほうぐみ)』。


お人好しが集まるここら近所じゃ有名な組だ。














「にぃさーん! 今日も平和ですねー!」

「おぅ、そうだな」




元気良く挨拶してきたのは幹部の墓島 弥夜(はかじま やよ)

ちなみに組では「新さん」→「にぃさん」と呼ばれている。



「喧嘩もないし事件もないし今日はゆっくりできそうですねー」


「そんなこと言ってると平和ボケで体がなまっちまうぞ」


「俺は大丈夫ですよ! いつも組長と手合わせしてますから!」



「そうかよ」


俺は苦笑いしてそう言うと立ち上がった。


「にぃさん、どっか行くんですか?」

「ちょっと散歩がてら事件ないか探ってくるだけだ。…お前はここにいろよ。残った奴らの世話でもしてろ」

俺は何か言われる前に溜まり場を出た。
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