短編
□ぐっともーにんぐ?
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「リューちゃん! グットモーニング!」
何か聞こえる。
うん、聞こえない、聞こえない。
「リューちゃん! リューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃんリューちゃん」
「あー! うるせぇ!」
「やぁっと起きたァ」
ガバ、と起き上がると共に頬に当たる感触。
は?
俺は俺を毎日起こしてくれる幼馴染み兼恋人にキスされたのか。
盛る前に覚醒しなきゃいけないのに低血圧のせいで目が開かねぇ。
「もう! 目を開けないと悪戯しちゃうぞ」
何だその、お菓子をくれなきゃ悪戯するぞみたいな言い方。
すると俺の唇に柔らかい感触が。
そう。このバカの唇…。
「んぁ………ふ、ぁ」
やべ、キモチイィ……。
「んんんっ……」
「リューちゃん、キスしただけだよ? 何で勃たせてんの?」
「……るせぇ。……………朝から盛んな」
「もっかいしたら止めるからぁ」
「は?」
結局…………
「んふ、……ぁん、んァふ」
「リューちゃん、エロッ……」
「……るせぇ……クソガキ」
……ってコイツ!
どさくさに紛れて体撫で回してっ!
「お、おぃ! やめッ…………ぁ、」
ゴツンッ!!
「いったぁーい!」
完全に覚醒した俺は馬鹿に拳骨を食らわせてから部屋を出た。
毎朝毎朝………嫌な目覚め方だぜ。
まぁリビングに行ったら用意されてる朝ごはんがあるから許しちゃうんだけどな。
結局俺はアイツに甘すぎるらしい。
End