短編

□押し殺そう、この想い
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俺の名前は尋木 彩水(じんき あす)
勉強も運動もよくできるほうだと思ってる。テストでは常に100点を取り、学期末にもらえる白い紙にはどれを見ても5の文字。


こんな人間でどうせ彼女もいるんだろうと思っているそこのあんた。





そりゃ告白だってされた。
付き合って下さいってな。
だけど全部断ってきた。
理由?





















俺がゲイだからだよ。












で、そんなゲイの俺が絶賛片思い中。
お相手は勿論男。
で、問題なのが…相手がモテモテの[教師]ってこと。

名前は木坂 望(きさか のぞむ)
俺のクラスの担任で容姿も性格も男前。おまけに誰にでも優しい。



俺が恋に落ちたのはつい先日の事


――――――――――――――――――――――




その日は朝から微熱があってあまり体調が良くなかった。
やばくなったら先生に言えばいいだろって思ってた俺が馬鹿だったんだけど

よりにもよって木坂先生の授業中に倒れてしまった。

まぁ目が覚めると保健室で。








ふと視線を横にずらすと安堵した様子の木坂先生が居て。
熱が上がって朦朧としている俺に口移しで薬を飲ませてくれた。



はい、ここ重要。

この瞬間恋に落ちました。


でもねぇ……。
次の日には下がってた熱にちょっと残念になりながら学校に行くと先生、普通だったんだよねぇ。
もうちょいさ、「あ、お、おぅ尋木」みたいな反応だってくれたっていいじゃん。
だって共学でさ、緊急といえども男子とキスしたんだぜ?
しかも結構濃厚な(自主規制)



でまぁ……あの日は何だったんだ状態ですよね。

俺は勉強とか出来るほうだから先生と密室で二人きり♥なんて出来ないし。
そんな事やった日には女子共に蹴られ殴られですよね。あ、比喩的にね。


あー、俺の片思い…………

















叶う日なんて絶対来ない。
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