お題小説
□真冬の恋7題
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【ため息まで白い】×夜桜より
部屋から雪を眺める話
「柊生さん、見て! 息白い!」
「おや、雪が降ってるみたいだね」
そう言いながら柊生さんは俺にブランケットを掛けてくれる。窓を開けたいけど寒そうだしやめておこう。
って思ってたら。
カラカラカラ、
「え、?」
「少しだけだよ」
「……っ! 有難う、柊生さん!」
ひらひらと舞う雪は下に落ちて溶けてしまった。はぁ、と息を吐くとまた白く濁った空気が見える。
「あ、」
ふわ、と。
鼻の頭に雪の粒が当たって溶けた。
どうやら風向きが変わったらしい。
柊生さんは俺を抱き込むと窓を閉めた。
窓に当たる雪は溶けずにくっついてる。
積もらないとは思うけど暫く寒さは続くんだろうなぁ。
「明日も降るみたいだね」
「…………、」
期待を込めてチラリと見ると柊生さんは仕方ないなって顔をして
「体調が良かったらね」
「ふふ、わーい」
お礼に頬にキスしたんだけど全くこの子はってため息吐かれたんですけど……うーむ解せぬ。
【ため息まで白い】
End