お題小説

□過保護な彼のセリフ
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こういう時は俺に頼れと言っただろう!】×社長命令


ストーカーに襲われる皆本君のお話。











1週間くらい前からだろうか。
何だか帰り道で付けられているような気がする。

会社内でも何だか見られているような感じがして擽ったい感覚に襲われる。
何度か上司に相談しようとしたが、男がストーカーに遭っているなんぞ信じてもらえるわけがないと思い相談出来ずにいた。








「最近、夜道で襲われる人が多いのでみんなも気をつけてね..じゃあまた明日」



今日は全員が残業せずに帰れるので社長の言葉で皆がオフィスを出た。


「皆本君」

「はい?」

「気を付けてね、何かあったら電話するんだよ」


社長はそう言うと女子社員に手を振って先に帰っていった。



……何かあったらって…何があるんだ?

















コツコツコツ

カツカツカツ







タッタッタッ

ダンダンダン















やばい。

追われてる。

アイツ(ストーカー)だ。






あ、何かあったらって…社長に……

俺は全力で走って臨時休業の紙を貼り付けた喫茶店の前で止まった。
携帯を出そうとすると――





「ん゙っ?!」


口を抑えられ路地裏に連れていかれる。


「んー! ん゙ん゙ー!!」

男は無言で俺を抑えて服に手を掛け始める。


「や、ん、…誰か! …んん!!」

どうしようどうしようどうしよう!!


助けて……浩二さんっ
































ガンっ!!


鈍い音と共に俺の上にいた男が退いた。



「うわっ、死んでたらどうしよ〜あ、皆本君大丈夫?」


「しゃ、ちょ……」



まるでヒーローの様に現れた社長は震える俺の服を整えてにこりと微笑んだ。


「何かあったら電話してって言ったでしょ」



「しようとしたんです」と言おうとした口からは嗚咽が出てきた。



「うんうん、怖かったね」



その後泣き疲れて眠ってしまった俺が目覚めたのが社長の家のベッドだったなんて言うまでもないと思う……


【こういう時は俺に頼れと言っただろう!】


End
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