夜空の物語〜sora's stories〜
□標的12:夢の中
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聖「…俺が思うにはさ、夜空…御前、やり残してる事が、あんじゃないのか?」
『やり残してる…事?』
夜空は、青年に尋ねる。 いきなり現れた青年は、聖司だ。
聖司は、幻術を使って、よくこの青年の姿をする。男−一人の人として話したい時にこの姿になる事が多い。
聖「夢に出てくるって事は、何かあると思うんだ…。」
『…思いだしたくもない…けど……私が…私が何かやらないと…って、思う…けど…。』
目をつむれば、血だらけの父の姿が浮かんでくる。
クシュン!!
『そういえば…学校……行かなきゃ…。』
起き上がろうとする夜空を、聖司が押さえる。
聖「やめとけ。御前、熱あるだろ。一日ぐらい、休んでもいいだろ。」
『…そういえば……熱い…気がする…。そうだね…休む…。』
夜空は布団に潜り込む。
『そういえば…さっき…何で布団、かぶってたのかな…。入った覚え…ないのに…。』
聖「雲雀がかけてたぜ?御前の寝顔、じーっと見てたけどな。」
『狽ネっ!?……あとで、お礼言わなきゃ…。』
夜空は、聖司の腕の中で、倒れるようにスースーと、寝始めた。
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