夜空の物語〜sora's stories〜

□標的3:リボーンの話
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 武の言葉に、夜空はビックリして立ち上がる。

『Σか、会議、終わったんですか?』

 スカートの皺を直しながら、夜空が聞く。

山「会議?あぁ、終わってねぇよ。」

 武が、当たり前のような顔で答える。

『え?終わってないのに出てきたんですか?』
 夜空が、またビックリした顔で聞く。

山「あぁ。何か眠くなっちまってな。…てか、座ってたんだろ?別に立たなくてもいいぜ?」

 夜空がハッとして座る。

『山本さんも、座らないんですか?でも、眠くなったからって…。』

 武が、夜空のすぐ隣に座る。夜空は、少し避ける。(照れくさかった)

山「あぁ。んじゃ、座るわ。…しょーがねぇじゃん、眠いのは眠いんだから。」

『そうですね…。その場で寝るよりは、出て行ったほうがいいですね…相手にも悪いし…。』

山「まぁ、そういう事だかんな。じゃあ、寝るわ。」

 そう言って、武は夜空の膝の上で、クゥクゥと寝息をたてながら、寝はじめた。
『Σえっ。ね、寝るんですか!?』

 夜空はビックリした。

 武がいきなり寝はじめるのだから無理はない。

 しかも、自分の膝の上で…。

 夜空は、パニック状態になる。初膝枕、しかも男!。

 夜空は思い出した。
(お師匠様は、パニック状態になったら、瞑想〔瞑想とは、心を落ち着かせ、冷静に物事を判断出来るように、脚を組み、心を落ち着かせる事〕をしろと仰られた…。
でも、今は脚を組めない…。そういえば、心の中で脚を組めとも仰られた…。)

 夜空は、早速、心の中で脚を組み、心の中で瞑想をし始めた。

(落ち着いて!夜空…。今立ち上がったら、山本さんが可哀相…。)

 パニック状態から、なんとか抜け出した夜空は、何一人で考え込んでんだよと、思いながら、初の膝枕のドキドキを、なんとかたえた。



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