茜色の珠

□H×H 2 決意
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そして、次の日
朝起きたら、ご飯が用意してあって
それを黙々と食べ終わった後、
昨日言っていた通り私が疑問に思った
「ハンター」について教えてくれた




「って感じで、簡単に言うとこういう事だな」

「…なる、ほど」



なんだか、思った以上に長い話だった
ハンターっていうのは職業の事で
ハンターになるには試験があって…?
試験に受かるのは簡単な事じゃなくって
一年に一回しか無くって
美食ハンターだとか、いろんな種類があって
ハンターってだけで入れる場所も多くて(昨日私がいた獣の森などまそうらしい)




「っていい事だらけ!」

「ハッまあそうだな」

「でもって、ジンもハンターなんですよね?」

「ああ」

「…ハンター試験って難しいんですかね…?」

「お前、興味持つなよ」

「えー、そんなこと言われても、楽しそうだし!」

「…面倒くせえ…」




ジンは心底、言うんじゃなかった
みたいな顔をしながら、面倒くさそうに溜息をついた

ふん、失礼しちゃうよ
自分であんなに楽しそうに
説明しておきながら興味を持つな、だなんて無理に決まってるじゃん

ジンが私に話している時
出会ってまだ間も無いけど
一番楽しそうに、嬉しそうに、
生き生きとしながら、話してた

そんなジンの顔を見て
かなりの興味を私は持ったのだ



「私決めました!!」

「…すごく嫌な予感がする」

「私、ハンターになる!!」

「はぁ…」



ジンの言葉を完全に無視して、
私は勝手にそうなる事を決めた

大変だって事も
ジンが話していたから
もちろん理解してるんだけど
それでもやりたい気持ちのが多い




「お前、本気かそれ…」

「はい、勿論!ということで、
色々お願いします、ジン師匠!」

「記憶喪失とは思えない程
希望に溢れてるなーお前」

「ふふ、もしかしたら
ハンターになることで
何か思い出すかもしれないじゃないですか!」

(なんの根拠も無い)

「そうかよ」



私の輝かしい気持ちが伝わったらしく
最後はなんだかんだ嬉しそうに答えた

何も思い出せないし、不安が無いって言ったら嘘になるけど

私は、「アカネ」って事が分かるだけで良いじゃない!

楽しい事が
たくさん起きる予感で満ち溢れていた
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