Long Story F

□愛してるから。
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息苦しさに飛び起きた。



あの日の夢だ。
体が震える。








遙の家でご飯を作りながら帰宅を待っているといつもよりかなり早い時間に帰宅した遙。
玄関まで出迎えに走ればお酒の匂い。
水泳部の規律が厳しい上に、お酒は年末年始ぐらいしか飲めないと聞いていたため不思議に思って、練習は?と聞いた瞬間、怒ったような冷たい目に睨まれて壁に叩きつけるように体を押された。
背中を強く打ち、その場にしゃがみ込んだ私の胸ぐらを掴み今度は床に押さえつけられた。


いつもと様子が違う遙に理由を聞いても、冷たい目に睨まれるだけで何も言ってくれない。恐怖を感じたが、見たことない遙に、見た目以上に酔っ払ってるのかもしれない。
水を飲ませようと起き上がろうとすると、掴まれた胸ぐらをまた強く押されて床へ逆戻り。
驚いていると遙は力任せに掴んだ私の服を引き裂いた。
理解できずにワンピースのボタンが激しく飛び散るのを呆然と見ていた。


ブラを思いっきりずらされたところで我に返り、遙の手を掴んだ。
待って!やめて!と何度も叫んでも止まらない遙に、嫌だ!と叫んだ瞬間一瞬動きが止まったが、また冷たい目で睨まれて、下着を脱がされて暴れる体を無理矢理押さえつけられ、濡れてもいないそこに挿れられた。



あまりの痛みに叫ぶと、遙の手が私の口を覆ってそのまま体を揺さぶられて激痛が走った。
泣いても抵抗しても遙の動きは止まらなかったが、ずっとうわ言のように名前を何度も呼ばれて、好きだと繰り返した。

その後は遙の気がすむまで何度も何度も無理矢理された。

すべて終わった後に、遙から謝罪されたが怖くて震える体を抱きしめることしかできなかった。
泣き続ける私に舌が回っていない口調で何度も謝るのを無視し、荷物をまとめてカーディガンを羽織り家を飛び出した。









男の力にねじ伏せられた恐怖に、それ以来連絡もすべて無視。会いに来ても顔を合わせず逃走。




あの冷たい目に睨まれながら体を押さえつけられて恐怖に震えるしかなかったあの日。





こんな夢を見るなんて、久しぶりに遙に会ったからだろうか。
それでも、好きって気持ちは全然沈まなくて。どこかで許してあげたいと思ってるなんて。
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