Story F
□メガネ
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ちょっと、そのメガネ何なの。
「えっと・・・そんなに見られるとやりづら「やだ」・・・え?」
目の前の彼氏、真琴はキョトン。
帰る準備のためカバンに荷物を詰めていた手を止める。
「そのメガネ。本当似合いすぎ。」
きっと真琴は知らないんだ。
そのメガネ姿に萌えてる女子がたくさんいることを。
「何それ、メガネ萌え狙ってんの?」
「えっと、名前?」
こんなに辛辣な態度をとっちゃうのは許してほしい。
「カッコよすぎ、だからムカつく」
だって、ただでさえ真琴モテるのにメガネかけたら女子の興奮が半端ない。
「あたしの真琴なのに皆きゃーきゃーうるさい。見るな。ムカつく。」
カバンに突っ込んだままの真琴の手を見ながら、むくれながらボソボソ。
「いつもはコンタクトなのにさー、あたしだけのメガネ姿だったのにさー、皆に見せちゃうんだもん」
ブツブツ。小さいやつってわかってる。でもメガネ姿の真琴は本当にかっこいいから誰にも見せたくなかったんだもん。
固まってた真琴の手がカバンから引っこ抜かれてそのままこっちに向かってくる。
「嬉しい、俺名前がそう言ってくれるの待ってたんだ。」
そう言って頭をポンポンとされて
そのまま頬に手が降りてきて撫でられる。
すごく嬉しそうに、優しい目で見てくるから恥ずかしくなって視線を逸らしたら机越しに真琴が顔を近づける気配。
「拗ねた顔も可愛いよ。やっぱりメガネで来てよかった。」
耳元で。吐息がかかる距離に一瞬理解が遅れる。
「さ、帰ろっか。」
まるで語尾に音符でもつきそうに機嫌がいい。
手を握られてハッとした。
「待って、まさかわざとメガネ・・・」
「どんな反応するか楽しみで、つい」
ハメられた・・・!
「誰にも見せないで。あたしだけの真琴なんだから。」
後ろからぎゅーっと抱きついて呟く。
クラスメイトからの視線に耐えきれなくなったからか、顔を真っ赤にして動かなくなった真琴は置いて行くことにしよう。
END
メガネまこちゃん見てすぐ思いついた話し。普段はコンタクトでわざとメガネかけて来て彼女の反応見てたりしたらたまらない。