CHAMBER OF SECRETS

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アズサは相変わらず、教科書の調合方法に従わず、オリジナルを加え薬品を改善しようとしている。
今やそのレポートの束は凄まじいもので本にして売れそうな程の両だ。

「本日は、膨れ薬を調合する。」
スネイプが黒板に調合方法を出現させると同時に、アズサは自分のメモをこっそりと机の上に置いた。

「材料は、横の棚から取るように。…では始め。」
スネイプが杖を一振りして生徒用の棚のガラス扉を開け放つと同時に生徒たちが一斉に棚に群がる。

アズサは調合法をもう一度確認してからゆっくりと棚に向かった。



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「ツキミヤ。珍しく苦戦しているようですな。」
いつもなら真っ先に提出しにくるはずのアズサが今日は自席から動かない。
視線は大鍋を見つめたまま、
『すみません。』一言謝った。

スネイプはアズサのメモを拾い上げると訂正を施す。
あからさまな自寮贔屓だが、文句をつけるものはいない。
「まだなんとかなるだろう。」

10分後にはなんとか完璧な膨れ薬ができていた。
アズサは慎重に瓶に注ぐと、教卓に向かう。

教室の中程でスネイプがハリーに難癖をつけており、アズサはそこで教室の様子を見ながら、彼が戻るのを待つことにした。






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