CHAMBER OF SECRETS

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コリン・クリービーが怪物に襲われたという噂は瞬く間に学校中に広がった。
1年生や、マグル生まれの生徒達は固まって行動するようになり、魔除けなどの怪しいグッズがこっそりと売られていた。

アズサは談話室に貼られたクリスマス休暇居残りの名簿に記名しようとして、一番上にドラコの名前があるのに気づく。
去年はあれ程少なかったのに、今年はドラコの影響かチラホラと残るようだ。

「アズサ、クリスマスプレゼントもう決めた?」
名前を書き終わるのを待っていたのかパンジーが声をかけてきた。
『ええ。大体は。』
ダフネやミリセントがニヤニヤとするその様子にアズサはパンジーを見つめた。

「パンジーが決まらないらしいの。」
「ドラコによ。」
こそこそと楽しげに2人が言うとパンジーの顔が首まで真っ赤に染まった。

アズサもにんまりしてそれに答える。
『パンジー。大変じゃない。』

談話室の机にはカタログが積まれ、埋もれるようにしてパンジーが唸る。
『勉強もこのくらいしたらいいとおもうんだけど?』
「そんなの、腐っちゃうわよ」
アズサもカタログを捲りながら、最も迷惑をかけているスネイプへのクリスマスプレゼントを考える。
彼以外へのプレゼントはすんなりと決まり、すでに発注済みだ。

パンジー、ダフネ、ミリセントにはハニーデュークスのクリスマス限定お菓子に、気分に合わせて色の変わるブレスレット。
ドラコには高級箒磨き粉と、同じくお菓子。
クラッブ、ゴイルはお菓子の詰めああせだけで、
セオドールには上級呪文学の参考書。ザビニには相手の好みによって匂いの変わる香水。その他の同寮生にはお菓子の詰め合わせ。
ハリーにはこだわり製法フクロウフード、ウィーズリー兄弟にはまとめてたくさんのお菓子の詰め合わせと、ジニーちゃんに魔法を施した真っ赤な石のペンダント…これに関しては彼女とは直接会ったことがないので、双子に渡すように頼んだ…ハーマイオニーには役に立ちそうな参考書をセットで。
教授陣にはそれぞれ感謝の気持ちをこめて、防寒グッズを送った。


「あ、これなんてどうかしら。」
パンジーが指差したのは黒のストール。シンプルなのに素材が良いせいか上品で、どの年齢にも使えそうなものだ。

「でもちょっと…地味かも。ドラコにはもっと…濃いグリーンとかがいいわね。」
アズサはパンジーが投げ捨てたカタログを拾うと、注文番号をメモした。




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