CHAMBER OF SECRETS

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新学期初日。組分けのある1年生のころとは違って、ただ大広間のスリザリン席に座っていればいいだけなのだが、暴れ柳に保護呪文と動きがしばらくの間緩慢になるような呪文をかけている間にすっかり遅れてしまっていた。


「アズサ!こっち。」
なんとか1年生が大広間に入る直前に間に合ったらしいが、パンジーが大声で呼ぶものだから周りからの視線に包まれながらの登場となってしまった。

こちらを睨みつける寮監や副校長のいる教員席の方を極力見ないようにしながらパンジーとセオドールとの間へと滑り込むようにして座った。

「ちょっと、髪はねてるじゃない。」
『あはは、寝ててね。』
本当は暴れ柳と格闘していましたなど口が裂けても言えない。
「もう、しっかりしなさいよね。」
隣でセオドールがうんうんと頷いた。

「そんなんで明日からの授業は大丈夫なのか。」
『大丈夫!パンジーよりは早起きだから。』
向かい側からこっちを伺うダフネとドラコににっこりと微笑みかけたところで、新入生が入場してきた。
燃えるような赤毛の少女がその中にいるのに気づいて、彼女がジニーなのだと気づいた。

ドラコがこそこそとポッターとウィーズリーがいない。退学にでもなったのかと周りに囁き出した。
ふと教員席を見ればそこにスネイプの姿はない。
どうやら原作通りに進んでいるらしかった。



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