CHAMBER OF SECRETS
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夏季休暇終了一週間前。
研究室で変身術の上級書にかじり付くアズサにスネイプはいくつかの書類を手渡した。
「ダンブルドアが正式に養父となるそうだ。」
ひっそりと行われた手続き。しかしそれは、いつか魔法省が陥落した時に、真っ先にダンブルドアの弱みとしてヴォルデモートに伝わってしまう秘密。
「内密なもの故、これからもツキミヤ姓を名乗るように。」
『分かりました。』
顔を上げたアズサにスネイプはさらに一冊の本を手渡した。
「新学期からは、毎週火曜と金曜夜8時に此処へ。閉心術の訓練も始める。」
心を閉ざしこじ開けること。
銀の文字でそう書かれた本は彼が閉心術を学ぶ時に参考にした本だという。
「あくまで、理論であり、補助的なものに過ぎん。
毎晩寝る前心を無にするのだ。」
『分かりました。宜しくお願いします。』
そう言うとアズサは頭を下げた。