CHAMBER OF SECRETS

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アズサは校長室で、ダンブルドアのアイスブルーの瞳を見つめていた。
彼の老人は観念したように口を開いた。

「ヴォルデモートはいずれ復活する。そうしてその時危険にさらされるような事柄を少しでも減らさねばならぬ。」

想定内の返事だった。

「セブルスは極めて優秀な閉心術師じゃ。勿論100%の安全を保障するものではないがの。」

そこまで言ったところで、ダンブルドアの指先をキャンディーが噛みつき、彼はイタッと声を上げた。アズサの指にも咬みつこうとしていたキャンディーをあわてて皿に戻した。

「いかんのう。少々活きが良すぎるようじゃ。」
ダンブルドアは噛みついていたキャンディを口の中へ放りこんだ。
「アズサがもし、ヴォルデモートにさえ抗えるほど心を閉ざすことができるというなら、セブルスとアズサの間で秘密を共有することも可能じゃが……。」

「校長。お呼びですか。」
音もなくやってきたスネイプにアズサは驚く。いつからいたのか不安になる程気配が無かったのだ。

「セブルスや。アズサに何故多くのことを学ばせるか、気になっておるじゃろうな?」
スネイプはわずかに頷いただけで、ダンブルドアは口元を緩ませてから、アズサとスネイプの間で視線を往復させた。


「アズサにも、ハリーを守ってもらいたい。」

その発言は突拍子もなく、アズサがクィレルの心に投げたものなどとは比べ物にならない衝撃で、
誰しもが口を開くことすら叶わなかった。

「…それは、どういう意味ですか。校長」
スネイプが僅かに荒々しい口調になったことに気付き、アズサは身を縮こませた。
少なくとも何か発言する前に2人のどちらかに遮られるに違いない。




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