どんと、るっく、ばっく。
□よんわ。
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鬼達と別れた皇輝は、中学生達の方に向き直り、側にいたリョーマの頭を撫でた。
『ごめんね、カズヤさん何時もあんな感じだけど、本当は君達に期待してるから』
リ「.......っス///」
優しく微笑みながら言う皇輝に、リョーマを含めた中学生達は見惚れていた。
リョーマに関しては、頬を赤く染め、照れている。
だが、そこでいきなり複数の声が入った。
「「「「「「皇輝先輩!!」」」」」」
そう叫んだのは、立海メンバー。
「「「せんぱぁぁいぃぃ!!!!」」」
『うわぁ!?』
一目散に誰よりも速く皇輝の元へタックルのように抱きついて来たのは、3人。
切「皇輝先輩!!」
丸「久しぶりだよぃ!!」
幸「会いたかったです、皇輝さん!!」
『赤也、ブン太、精市、久しぶり。僕も会いたかったよ』
ふわっ、と微笑む皇輝に、3人は頬を赤く染めながら目を輝かせ、「せんぱーーい!!」と言って更に抱きつく。
皇輝はふふっ、と笑い、抱きしめ返す。
仁「久しぶりじゃ、先輩」
柳生「お元気そうで何よりです!」
柳「ここにいる確率、100%でしたよ」
真「皇輝さん、お久しぶりです!!」
桑「お久しぶりです!」
『雅治、比呂士、蓮二、弦一郎、ジャッカル、皆も久しぶり』
皇輝の周りに笑顔で集まる立海メンバー。
その他中学生達は見たことのない立海メンバーの姿に唖然としていた。
それもそうだ。
あの幸村や真田までもが懐き、目を輝かせているのだから。
皇輝は抱きついている3人の背中をぽんっ、と叩き、離れるように促した。
そして、ニコリ、と笑いながら中学生達に近づいていった。
『自己紹介が遅れたね。僕は、佐野皇輝。カズヤさんと同じ1番コートだよ。よろしくね』
柔らかく優しい笑顔を浮かべる皇輝に、頬を染める者も然り。
だが何故か、さっきのように敵意を向ける中学生は1人もいない。
これも、彼の魅力である。
『さっきはごめんね。先輩達、君達に一目置いてるんだと思うよ?だから、あんまり気にしなくて大丈夫だよ』
苦笑しながら言う皇輝。
遠「なぁなぁ、皇輝は強いん??」
純粋に問いかける金太郎。
白「こ、こら金ちゃん!!呼び捨てしたらあかんやろ!!」
『好きに呼んでくれていいよ。......どうだろう、自分じゃ分かんないかな…』
切「何言ってんスか先輩!!」
丸「そうだよぃ!!」
幸「皇輝さんは、立海の帝王だよ」
「「「「「帝王???」」」」」
幸村が言うと、立海以外の人達が首を傾げる。
仁「先輩は立海の3連覇伝説を創った人じゃき」
柳生「そして、異例の3年間部長を務めていました」
真「皇輝さん無しでは、王者立海の名は無かっただろう」
柳「因みに、2年間生徒会長を務め、常に学年トップの成績だった」
切「正に、立海の鏡っスよー!!」
皇輝をこれでもか、という位褒め称える立海メンバー。
中学生達は、そんな皇輝の成績に驚きだ。
皇輝は恥ずかしいのか、頬を染めている。
『大袈裟過ぎだよ!僕、そんな凄い人じゃないし…』
あたふたしながら否定する皇輝。
そんな姿に、またもやキュン、とくる中学生達。
『と、とにかく案内するからついて来て?はぐれないようにね』
ぷいっ、と前を向き歩き出す皇輝。
「「「「「「「(あの人、超可愛いんですけど!?)」」」」」」
中学生達の心がシンクロした瞬間であった。