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□秘密の彼女
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うざい。うざすぎて頭痛くなってきた。

睨むように横を見ると、私の彼氏「東堂尽八」の回りにはファンクラブの女子達。

尽八は「東堂様ー。」とか言われてヘラヘラ愛想を振りまいている。

もう怒りを通り越して呆れてきた。

そもそも何故付き合っている事を隠さなければいけないの?

付き合い始めの頃、
尽八に「お互いの立場もあるから皆には秘密にしよう。」と言われた。

確かにマネージャーとレギュラー選手の交際は他の部員にも気を遣わせてしまうと思ったけど…。

本当は私だって他のカップルみたいに一緒にお昼食べたりしたい。
皆に私の彼氏は尽八だって言いたい。

私は感情を出さないように固く口を結び、尽八達に近づく。

「東堂君。今度の合宿の事で確認する事があるから、来てもらっても良いかな?」

マネージャーの特権を使い、ファン達から彼を離す。


人通りの無い廊下に差し掛かったところで後ろから尽八に抱きしめられた。


「名無しさんーッ。近々合宿なんて無いだろう。そんなに俺と2人きりになりたかったのか?」


その軽い行動で私の我慢が爆発した。


「いい加減にしてよっ!もう限界なの。こんなの付き合ってる意味あるのかな?」

彼の腕を振りほどき声を荒げる。
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