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□秘密の彼女
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「私だって普通の恋人同士みたいになりたい。
堂々と尽八の彼女って言いたい。彼氏が他の女子に囲まれてチヤホヤされてるの見るのが辛いの。」
今まで隠してきた感情を全て彼にぶつけた。
「そうか。ずっと辛い思いをさせて、すまなかったな。」
悲しげに尽八が呟くと、私に背を向けて歩いて行ってしまった。
これって別れたの?
私、振られちゃったの?
あまりに呆気ない別れに、私はその場で立ち尽くした。
教室に戻る足が重い。
もう、どんな顔して部活に行けば良いの?
尽八の顔見たら、きっと泣いてしまう。
やっとのことで教室までたどり着き、ドアに手を掛けた。
その時後ろから呼び止められる。
振り返ると尽八が立っていた。
「ずっと前から好きでした。俺と付き合ってください。」
廊下に響く位の声で、私に手紙を渡す。
もちろん私達は注目の的。
中にはショックで泣き出しそうな女子の姿も。
おずおずと彼の手から手紙を受け取り中身を取り出す。