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□デートコースは彼にお任せ
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数時間後、私はなんとかロードバイクに乗れるようになっていた。
乗れるようになると楽しくなってくる。
山岳が夢中になるのも少しはわかる気がするなぁ。
「すごいよ。名無しさんかなりセンス良いんじゃないかな。」
箱学レギュラーの山岳に褒められるとお世辞でも嬉しくなる。
「ありがとう。山岳の教え方が上手なんだよ。」
すると、山岳はニコっと笑いとんでもないことを言いだした。
「じゃあ、次はあそこに行こうか。」
彼の指さした先は山。
嫌な予感がする。
「あの山岳?…登るって、まさか…?」
「もちろん自転車だよ。」
とキラッキラ笑顔の山岳。
そのまま私は山岳へ山に連行された。
「大丈夫?辛かったら俺の後ろにピッタリついて。少しは楽になると思うから。」
辛いし、苦しいし、足が痛い。
ピッタリくっつくって何?
「しょ、初心者なんだから手軽なサイクリングで良かったんじゃないの?なんで山道なの?」
ゼイゼイと息を切らしながら山岳に問う。
「ここじゃなきゃ意味がないんだよ。あと少しだから頑張って!」
この会話の十数分後くらいに少し開けた場所に到着した。