僕の花。
□No.16
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『雅くん家久々だね』
「そうだな。卒業以来か」
『うん。お母さんとお父さんは?』
「二人とも今日は仕事」
『共働きも大変だね』
「お前んとこより楽だよ。両親ともいるし」
『確かにw』
ウチは私が中学に上がる前に両親が離婚。
お父さんの浮気が原因だった。
それからひとりっ子の私はお母さんと二人暮らし。
『…やっぱりバイトしよっかな』
「お母さんはなんて?」
『"せっかくスケート部のある志望校に合格したんだから、気にしないで勉強と部活頑張りなさい!アンタひとりくらいお母さん養えるわよ!"だって』
「そっかw」
『…雅くん、なんかあったでしょ』
「えっ…?」
『わざわざ学校にまで来るんだもん』
「……翔空…」
『うん?
…わっ!何っ雅くん!?』
雅人に抱きつかれ、そのまま後ろのベッドに倒された。
『ま…雅くんっ
離してっ』
「翔空…好きっ」
『えっ…んっ』
後頭部を抑えられ、キスをされ
手足をばたつかせても離してくれない。
『んーっ』
「はぁ…翔空好き…
中学ん時からずっと」
『やだ!こんなの雅くんじゃない!』
「翔空っ」
『いやっ』
隙を見て雅人を突き飛ばしカバンを持って家を出た。
「…」
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