僕の花。
□No.12
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体育祭当日──
午前中のプログラム終盤。
現在、男子リレー。
「町田ー!頑張れ!後少し!」
2走者目だった僕は、アンカーの町田を応援。
現在1位。
《「それでは午前の部、最後の種目女子リレーに出る選手は入場門に並んでください」
「あ。翔空ちゃんの種目だ」
入場門に目をやると、明らかに緊張している翔空ちゃん。
「ぷっ…可愛い」
「おっ!結弦!俺ら1位だぜ」
「ホントに?!」
翔空ちゃんに見とれてて肝心の町田がゴールした場面を見逃した。
「まぁ、いいや」
男子リレーが退場し、女子リレーが入場する。
翔空ちゃんはアンカーか。
『あー…やだ。走りたくない…もう帰りたいよぅ…』
「めっちゃ緊張してるw」
「あ、翔空ちゃん?アンカーなの?」
「みたいだね」
パン──
町田と話していると女子リレーが始まった。
翔空ちゃんのチームは出だしで遅れ3位。
そのままアンカーまでまわった。
「翔空ー!二人くらい抜かしてやれー!」
『ナギサちゃーん、頑張るよー!』
さっきまでの緊張はどこに行ったのか。
「翔空ちゃん頑張れー!」
僕も翔空ちゃんに声援を贈るとニコッと笑い返してくれた。
バトンが翔空ちゃんを渡るとどんどん距離を縮めて2位、1位となりゴール。
「わっ!すげぇ!」
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