月刊少女野崎くん

□ Thanks!number3000
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☆3000回お礼☆



「堀先輩、あの…」


「うん?」


問題集から目を離して、返事をすると

何か言いたげな薄い唇がちょっとだけ開くと、それは直ぐにキュッと堅く結ばれたようだった


「どうしたの?」

もう一度、聞き返すようにシャーペンを置いて問えば


「少し休憩しませんか?珈琲、淹れました」

持っていたカップを俺に手渡した

「ありがとう」

お礼を言いながら、本当に言いたいことは別にあるだろ?とは聞かずに俺も口を閉じて反応を待ってみる


「………」

受け取った珈琲の香りが鼻先を擽って、一口をつけてると

俺の様子を窺い、ほんのり頬を染め、僅かに眉を下げ「キッチンに行ってきます」と部屋を出て行った


様子がおかしいのは
一目瞭然

何を躊躇(ためら)ってるんだ?

ぐるぐると思案する中
ふと、テーブルに置いた携帯の日付けに目を落とす

それから、確認する様に部屋のカレンダーをチェックすれば、小さな印しがあった


…なるほどね

俺の傍にいて…

いくらでも機会はあっただろ?

この期に及んで、まだ遠慮とは…

全く困った子だ

ふっと目を細めて笑うと

パタパタと部屋に向かってくる足音がする



「先輩、クッキーもありますよ?」


取り繕った笑顔がバレバレで、ちょっと遊んでみたくなる



「なぁ…いつも通りにしているつもりか?隠し事は良くないな」


「えっ」

さも、普通に戻って来たつもりの君は、驚きの声を上げると同時に、無意識に瞳を揺らす


「べ…別に隠し事なんかしてないです!ただ…今日は…うっ…なな、んでもないですっ」


くるりと逃げるように

(照れ隠しにも見えなくないが)

背中を向けたから、君の負け


「あれ?俺に嘘つくの?なんでもない事ないだろ。ソレは…」

眉根を寄せて、わざと一段低い声で話せば


君は、何か言いたげな顔で振り返った


「やせ我慢しなくていいって、言ってんの!」

お強請りだって、我が儘だって、受け止める度量はあるんだけどな?


にっこりと微笑んで
俺は、飲み終えたカップを静かに置いた



**


「……今日は、3000回記念だろ?」

嘘つくと、キョロキョロ視線が落ち着かないのは君の癖

それも、ちゃんと知ってる


「ほら、とりあえず、ここにおいで」

あえて、隣じゃなくてポンポンと膝の上を軽く叩いて促した

自分から出向くのは恥ずかしいのか、俯いて足が進まない君を軽く引いて抱き寄せた


「結構、意地っ張りだな?…サイトに足を運んでくれる君には、本 当に感謝してる。

今日くらい、我が儘を言っていいぞ。素直に甘えてみたら?君は、どうシたい?聞かせてよ」


耳元で優しく囁けば
赤く染まった唇が開くまであと数秒…

thanks!3000回

訪問ありがとうございました

もし、宜しければ…
貴女の我が儘(リクエスト)を堀先輩が聞いてくれます!
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