ハリポタ(短編)
□trick or treat!
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It plays a trick at night of Halloween
“Trick or treat!”
ハロウィン当日の夜
仮装パーティー用の衣装に着替えた名無しは、いつもの様に恋人であるルーピンの部屋を訪れた。
「あぁ。今日はハロウィンだっけ?」
イベント事に無関心なのか…年柄年中、お菓子に囲まれているからか?然程、特別に感じてはいない彼は、熱心に本を読んでいた。
「何それ、その格好…」
本から目を離し名無しの服装を上から下まで一通り眺めると、ルーピンはため息混じりにダメ出しをした。
「何って?ナニ!?ハロウィンパーティーの衣装だよ?」
ルーピンの冷めた反応に憤慨し名無しは軽く口を尖らせた。
「お化けカボチャの帽子に…学生ローブの姿が!?何処がパーティー衣装なの?」
「違う!コレ、学生ローブじゃないしっ!可愛いでしょ?この帽子、探すの苦労したんだから…」
「全然可愛くない(色気もゼロ)」
「別に先せ…ゃ、リーマスの好みにしたわけじゃないもん。それより、お菓子…くださいっ!」
「お菓子?その辺にあるでしょ…勝手に取っていいよ。」
頬杖をつきながら面倒くさそうに返事をして、ルーピンは読みかけていた本をパタンと閉じた。
「トリック・オア・トリートか。」
何の気なしにボソッと呟いた彼の言葉に名無しは嬉しそうに答えた
「あっ!リーマスにも、お菓子あげるよ」
ルーピンのために用意した手作りのチョコは可愛くラッピングが施されてある。
受け取ったルーピンは、「ありがとう」と礼をいうとそのまま名無しを抱き上げ寝室へと消えていった