東峰×西谷

□10月31日
1ページ/3ページ

17歳の誕生日に告白して。
俺と旭さんは、おつきあいを始めた。

あれから、3年。

旭さんが卒業してからは逢える時間もグッと少なくなって。
社会人の彼と、学生の俺(ちなみに今は、体育大学の2年になってる)とでは時間や考え方にズレが生じてきたりして。

喧嘩も沢山した。
喧嘩にすらならなくて、お互いに1週間連絡も取らない冷戦になった事もあった。

それでも。
俺が旭さんを好きな気持ちは変わらくて。
自惚れじゃなく、旭さんも俺を好きだと思ってくれてるのが分かるから。

仲直りも出来る。

そういう日々を繰り返してきた。
これからも繰り返していく。

訳もない自信がある。


そんなある日。

「明日、家に来れないか?」
旭さんからの電話。

「練習終わってからなら。……21時くらいには行けると思いますけど。」

大学でもバレーを続けている俺には、旭さんと同じくらい練習は大事だ。

「あ、うん。俺も仕事終わってだとそのくらいの方が都合が良いな。」

金曜だから、少し遅くなるかもしれないし、だって。

「じゃあ、お邪魔します。」

「うん。待ってる。あ、明後日の予定は?」

「土曜はバスケの試合で体育館が使えないんで、練習は休みッス。」

「じゃあ、空いてる?」

分かってる癖に聞かないでほしいな。

「はい。……泊まっても?」

だから、分かっていても聞いてやる。

「うん。泊まってって。」


そんな約束をして、電話を切った。



次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ