一撃男と甘党侍
□一撃男と甘党侍
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ここは江戸にあるかぶき町で営まれている何でも屋、万事屋銀ちゃん。
オーナーの坂田銀時と従業員の志村新八、アルバイトの神楽は今日もいつものように依頼が来るのを待ってダラダラ過ごす…はずだった。
きっかけはまるでダメなおっさん…もとい長谷川泰三が突然万事屋を訪れたことから始まる。
「お〜い!銀さんいるかーい?」
「おお長谷川さん久しぶりだな。急に押しかけて一体どうしたんだ?また失業しちまったのかよ」
「情けないアルナ。だからお前はいつまでもグラサンのままなんだヨこのマダオ野郎が!」
冷たい視線を長谷川に向けながら暴言を言う神楽と銀時に新八がすかさずつっこんだ。
「ちょっと!長谷川さんがグラサンなのと失業した事は全く関係ないでしょ!!失礼過ぎるだろうがアンタらあァァァ!!!」
「いや新八君きみも結構失礼な事言っちゃってるから!!俺まだ失業してないし失業してんのっていつもアンタらが俺の邪魔してるからだからね!?…まぁいいや、今日はその仕事で貰ったお土産があるんだ。」
そう言いながら長谷川は紙袋を取り出すと三人の前に差し出した。
それを見た神楽ははしゃぎ始めた。
「ウキャッホウ!!お土産アル!」
「長谷川さんにしては良い事するじゃねーか。今日は大雨が降るかもな。」
「さっきから失礼な事ばっかり言い過ぎですよ二人とも…でも本当に貰っても良いんですか?」
新八のそんな言葉に長谷川はにかっと笑った。
「良いんだ、これは皆へ日頃の感謝のお礼さ。遠慮なんていらないよ。」
「んじゃさっさと開けるか。さ〜てどんなお土産なのかな〜?」
銀時は誕生日プレゼントを開ける子供のようにワクワクしながら紙袋の中身を取り出した。