infinite

□昨日のようにおやすみ
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だけど、たまにソンジョン、お前をぎゅうっと抱きしめたくなる時があるんだ。それは壊れそうに見える時。あの細い体に全てのストレスを溜め込んで、それでも笑っているお前がいまにも崩れ落ちてしまいそうで、体ごと受け止めたくなる。

それを率先して出来ないのも「兄」と言うほんのちっぽけなプライドが邪魔をしているからで。


そんな僕だって本当は今すぐ抱きしめたい。明日こそは勇気を出して行動に移してみよう、そう思いながらもう随分歳月が過ぎてしまった。

だから、ただ何もできない僕が唯一出来るのは眠るソンジョンの髪を優しく梳いてあげる事だけなんだ。どうか夢の中ではいつも笑っていて欲しいと願いながら。ソンジョン、お前の笑った顔が好きなんだ。ううん、それだけじゃなくてお前の頑張り屋なところも、すぐに拗ねるところも、全部、全部が好きなんだ。



おやすみ、ソンジョン。

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