infinite
□昨日のようにおやすみ
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そういえば、僕より上のヒョンたちは全員私生活では自分が年下のポジションだ。だからソンジョンを甘やかすこともしないし、むしろ甘やかされてきたせいで甘やかし方を知らないのだろう。
ミョンスはミョンスで、自分の実の弟のように、いやそれ以上にソンジョンを溺愛してかわいがっている。そんなメンバーの間で唯一、ソンジョンへの接し方で悩んで、その気持ちまでこじらせてしまったのはもちろん僕だけだった。
ソンジョンはふわふわした外見からは考えられないくらい負けん気も強いし、プライドも高いから、極端な表現をするとペットのようにかわいがられるのは性に合わないんだろう。だからそんなソンジョンのことを気にかけつつ、甘やかさないというのが僕のモットーだった。
別にソンジョンにどう思われても構わない。他のメンバーと比べて冷たい兄だと思われてもいい。それが、僕なりのソンジョンへの愛情表現なんだ。だって、この胸の奥にある気持ちは誰にも知られてはならないものだから。いつのまにか友情も、兄弟愛も超えてしまったこの気持ちは。