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□触れたい
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サンヒョクを“そういう”対象として意識し始めたのは小学校5年生の時だった。

夏休み、一緒に出かけたプール。流れるプールの水圧で元々ゆるかった海パンがずれ下がったサンヒョクの下半身を見てなぜだかドキドキした。そのあとも、着替えの時も隣で着替えるサンヒョクがいると思うだけで気が気でなかった。


僕は気付いた。自分はサンヒョクが“そういう”意味で好きなんだと。



僕とサンヒョクは幼稚園から同じ、幼なじみだった。家も隣同士、母親同士も仲良し、というテンプレートのような幼なじみだった。

同じような背格好のせいか、「双子みたいね」と言われてお互いの家族に愛されて育ってきた。それに、姉がひとりいるのも同じだ。同じような境遇の僕たちは、当たり前のようにいつも一緒だった。

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