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□恋人は吸×鬼
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バッチン!



ソンジェが蚊をつぶした。


「おい、そんな勢い良くつぶさなくたって...」
「ヒョン、いまその蚊に刺されたでしょ」


そう言われて自分の腕を確認してみると確かに赤くぷっくりと腫れていた。


「あ」
「そうやってヒョンはいつも無防備なんだから〜」
「蚊相手に無防備もなにも」
「蚊にだって僕はヒョンに指一本も触れてほしくないの」


そう言いながらさっきの蚊をティッシュにくるんでゴミ箱に投げた。ああ、ご愁傷様.......


「あー腹立つ」
「なんでさ」
「だってあの蚊はヒョンの血を吸ったわけじゃん、僕には吸えないのに」
「血なんか吸ってもおいしくないよ」
「そうかな?僕はヒョンの体の一部だったらどこでもおいしいと思うけど?」


そう言って僕の下半身をじっと見る。
そしておもむろにジーパンのチャックに手を掛けた。


「ちょ、ま、またこんな時間から...こないだもカフェで...」
「いまは家だからいいでしょ」





「ヒョンの体に傷付けたくないから、」
「血は吸わないけど他のところ吸ってもいい?」


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