vixx

□恥じける*
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あの日は結局、お互い一回達してしまったあとだったからか、心ゆくまで舌を絡ませたあとぐったりして眠ってしまった。


それからと言うものの、特に僕とテグンの関係に変化はなかった。大学では今までどおり仲の良いようなそぶりを見せることはなかったし、連絡を頻繁にすることもなかった。元々悪く言えば体から始まった関係だからかも知れない。あの日、自分がテグンを好きだと、テグンもはっきりとは言わなかったが自分のことを好きだと、言ったのが嘘のように月日は流れていった。


そんなテグンから珍しく連絡が来たのはついさっきだった。「今夜お前の家に行ってもいい?」それだけの短い内容だった。そう言えばいつもテグンの家に行ってばかりで自分の家に招いたことはなかったなあと思い返し、「いいよ」と二つ返事で文字を綴った。

どういう心境の変化だろう。テグンから連絡をしてくるなんて。本当に急だし変わっているヤツだ、そんなところも好きだったりするんだけれど。


とにかく人を家に招くなんて、久しぶりだな、そう思って少しでもいいから片付けよう、と掃除用品を引っ張り出しているところで玄関のベルが鳴った。

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