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□僕とヒョンの正位置
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恋はこんなにも人を変える。
友人から梨大の一角で行われているタロット占いがよく当たると小耳に挟んだことがあった。
有名女子大があるだけあってコスメ店や可愛い雑貨店が立ち並び、待ちゆく人々も女子で埋め尽くされた街。
以前の僕ならこんなところに一人で来るなんて、と鼻であしらっていたところだったが、今回は違った。
どうしてもヒョンの気持ちを手に入れたい。この恋だけは絶対に諦めたくないから。占いなんて俗っぽい事に手を出そうとしたのはこれからの僕の行動の指針を示してもらうためだった。
地下鉄の梨大駅を出、メインストリートに立ち並ぶある店に入る。5000ウォンの代金を払うと、中年の占い師に「男性のお客なんて珍しいねえ」と言われて何も言えずできることはただにかむだけだった。
「占いの種類は？」
「...タロットで」
「占いたいことは？」
「恋愛運を」
「それでは、いま恋人もしくは好きな人がいますか？」
「好きな人が、います」
「ではその好きな人のことを考えながら三枚引いてください」