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□風邪をひいても馬鹿は馬鹿
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「あっつぃな」
「寒い」
「…風邪だからな」
風邪をひいても馬鹿は馬鹿
「うっせぇな…ぽかり買ってこいよひじかた…」
「ったく」
総悟の部屋、布団の前で座る俺は勿論看病している途中だ。こいつが寝込むなんてのは中々珍しい。
「他にいるか?」
「ごはん…」
「あぁ、粥でいいか」
「いいでさ…」
珍しい。少しだけ素直だ。
額には冷えピタを貼ってあるが、頬は赤らみ若干涙目だ。普段なら誘っているようにしか見えない。
「なんでぃ」
「(かわいいな…)別に、何でもない
じゃあ粥作ってくるから」
「マヨはお断りですぜ」
「えっ」
「マヨはお断りですぜ」
「…わかった」
火照った顔で言われたら了承するしかないだろ。
立ち上がった途端、足を掴まれ部屋から出るのを阻止された。甘えてんのか?
「なんだ、いらないのか」
「いりやす」
「じゃ離せ」
「…」