Dream novel

□Love game
1ページ/5ページ

恋はゲーム






恋に落ちた方が負け











恋なんてくだらないお遊び


恋なんてあるわけない


そう思っていた。











けど私は彼女に変えられた






「飛鳥ー!」






私の名前を呼ぶなり抱きついて来た人物






「ら…乱菊…苦しい…」

「ごめんごめん」






十番隊副隊長 松本乱菊






最近やたらと私に絡んでくる


正直うざかった


あのタイプの女は苦手だから。






「全く、なんて顔してんのよ!」






乱菊は私の背中を叩いた


力の強さに私は顔を歪めていた






「朝からやめてよ」

「良いじゃないの。それともアンタ…アタシの事嫌い?」






わかってるじゃん






黙って頷くと乱菊は声を上げた






「アタシは好きなのに!」

「知らないよ…」

「アタシが恋に落ちるなんて滅多にないのよ?」

「恋なんて…くだらない」






つい口が滑って本音が出てしまった


でも、まぁいっか…


これでベタベタされなくて済むなら






そんな思いも虚しく乱菊からは


思いがけない言葉が飛んできた






「なら、賭け事しない?」

「ゲーム?」

「まぁ、そんな所ね。アンタがアタシを好きになったらアタシの勝ち。
落とせなかったらアンタの勝ち」

「面白そうだね。いいよ、やってあげるよ」






私の勝ちが目に見えていた


するだけ無駄






けど、退屈凌ぎにはなるだろう


乱菊は微笑むと私に向かって






「明日も来るから覚悟しなさいよ!」






それだけを言い残すと


自分の隊舎へと帰って行った






「二度と来んな…馬鹿」






誰もいない部屋で静かに呟いた
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ