姉と僕の夢
□呼び声は湖の底まで…
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気付いたら私は何者かに頭を水面に押さえつけられていました
それだけじゃ無く
全身湖に浸かった私の足を掴み
もっと奥深くへ引きずり込もうとするのです
何者かと目を見開いて見たんですが
月明かりの逆光と揺れる水面で私を押さえつける人は見えなくて
私の足を引っ張る人は深い湖の闇で全く見えませんでした
私は必死にもがきました
それでも振りほどけなくて
口から漏れる空気が
私の死を実感させたんです
きっと 私は死んだのでしょう
吐き出せる息がなくなると
フッと何故か楽になりました
そして気付けば引っ張られることも押さえつけられることもなくなってました
目を開け水面を見ると
水面がキラキラ光ってました
月明かりと星の光で反射したんだです
綺麗でした とても綺麗だったんです
私は水面に上がることもせずに
その綺麗な水面を空を眺めながら
どんどん沈んでいき
闇に身を任せました