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□遠野
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『とーの♪とーの♪』

「「「「「・・・(汗)」」」」」

「あ・・・兄のほうは頭おかしいのか?」

「かなり強いらしいが・・・」

遠野について暫く経つ
俺は上機嫌

リクオは釜の中でぐっすりだ
そろそろ起きるかなぁ


「・・・っ!?なんだ?ここは?」

『リクオおはよー』

「蓮斗!?」

赤河童様の隣でやっほーと元気よく手をあげて言う
超上機嫌


「やっと起きたかー世話を焼かせる見習いじゃー」

「・・・見習い?」

「ほら!赤河童様にご挨拶じゃ!」

突然釜をヒックリ返されて落っこちるように着地するリクオ
あぶねーなぁ


「あんたが「ぬらりひょんの孫」の弟のほうかい?」

赤河童様がリクオを品定めするように見る
リクオは嫌そうに眉をしかめる
可愛い


「ふむ・・・似とるなぁ・・・あの頃のアヤツが蘇ったようだわい・・・優秀なやつだけ根こそぎ持って行きよって・・・お陰でワシラは手薄にさせられてしまうし・・・にくらしい・・・孫も憎らしい顔をしとる」

祖父ちゃんの事を思い出しているのか
目を細めて懐かしそうに言う

嫌っている口調だが心底嫌っているわけではないようだ
いやよいやよも好きのウチというやつだろう


「あんただれだ・・・じいいの知り合いか?ここはどこだ?」

「おい・・・赤河童様に生意気聞いちゃいけねぇ」

「!」

俺に方を見て目で問いかけてくる
どこかぐらいは教えてやろう


『此処は東北の遠野の里。古くから「妖の里」と言われている隠れ里だよ』

「遠野?東北?・・・ふざけるなよ!俺はすぐに京都に行かなきゃならねぇんだ!」

リクオの言葉にゲラゲラと笑い出す遠野の妖
リクオはすぐに逃げようと外に足を向けるが縁側に居た河童犬によって返り討ち

仕方がないっちゃぁしかたがないんだけどさ


『リクオ。此処で皆に鍛えてもらうんだ。今のリクオじゃぁ京都に行く前に死んじゃうよ』

「・・・」

流石に理解したのか黙りこむリクオ


『俺もリクオも此処では唯の見習い。雑用が基本だよ。その雑用も此処じゃぁかなりキツイだろうね。基礎体力つけるにはもってこいだけど』

「・・・おう」

やけに大人しいなリクオ
ていうか俺を見てない


『リクオ。人と話す時は目を見て話せよ』

「直視できるかっ」

『?』

俺なにか変な格好しているだろうか?
自分の服装を見直すがなにも変なところはない
動きやすいように帯紐をゆるめていつもより露出度が高いだけだが・・・あ


『お兄ちゃんを愛しちゃってるリクオにとっては刺激的だったかー』

「うるせっ」

『HAHAHAHA☆』

帯紐を結びなおしてから向き直る
顔が真っ赤だ


『可愛いなぁ』

「!?」

更に真っ赤にさせて俯いてブツブツなにかを言っている
遠野の連中が何か言いたそうだ


『皆さんなにか言いたそうですけど・・・』

「「「「「「「「「これがリア充というやつか」」」」」」」」」

『皆さんよく知ってますね!?』

赤河童様まで!?
 

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